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こんにちは、弁理士の宮﨑浩充です。
新・不正競業訴訟の法理と実務
松村 信夫 著
(民事法研究会)
上記の本は、平成26年に出版され、不正競争防止法関連の論点を理論と実務の両面から解説したものです。
非常に高名な先生の単著によるものです。
不正競争防止法に関連する論点がほぼ網羅されています。
そして、商標権侵害訴訟で問題となりそうな論点についてもきっちりと解説されています。
私は、論点についての判断が示された判決例を検索する目的でこの本を参照しています。
しっかりとした解説が細部にわたり丁寧に記載されていますので、1つの項目の内容がたいへん長い箇所もあります。体裁としてはあまり工夫されていないようにも思えます。
しかし、この本、そしてこの著者の先生の特長は、何と言っても細部の論点までしっかり詰めてある点でしょう。
実務に携わる人間にとって、これ程ありがたいことはありません。
ありがたいというだけでなく、細部まで目配りし、事件の筋を正確に見通した上で戦うという基本的な姿勢を教えられます。
開業したばかりの頃はヒマだったので、一つ一つの事件について念入りに調べていたのが、忙しくなってくるとつい、あと一手間を惜しみがちです。
しかし、それでは依頼者に対して申し訳ないし、もっと言えば、その一手間を惜しむ人間は代理人になるべきではないと思っています。
知財の係争は、そんなおおざっぱな甘いものではありません。
この本を手にとって調べるたびに、気を引き締めて頑張ろうと思います。
余談ですが、日本シリーズでは、ホークスの巌のような強さが目立ちました。
あれは強いわ・・・。