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こんにちは、弁理士の宮﨑浩充です。
射出成形大全
有方 広洋 著
(日刊工業新聞社)
プラスチック成形に関する基本的な解説書です。わけあって、成形技術に関する参考書を複数参照する機会がありました。それぞれに分かり易く解説されているのですが、ともすれば現場での作業における心得や金型の操作技術解説に流れてしまい、その業界とは縁のない人間にはよく分からないというものもありました。
その中で、上記の本が「広く、浅く」を徹底していたなという印象です。この本を読んでから、その他の本に書いてあったことの意味(技術的な位置づけ)が分かるようになりました。
私は初めての分野に関わる依頼を受けると、特許公報等の読み込みも行いますが、並行して基礎的な技術解説書も複数読みます。その上で、面談する際に不明な点を徹底的に専門家に聞きます。多くの弁理士が当然のように実践していることですが、私も勤務時代にそのように教えていただきました。
「(基本的な技術知識は頭に入れた上で)分からんところは徹底的に発明者に聞け。アホになってしっかり教えてもらえ。」と何度も教えられました。知ったふりをして稚拙な仕事をするよりは、アホになったつもりでしっかり話を聞き、完成度の高い仕事をする方が、依頼者の利益になります。そして、そのように仕事に取り組む姿勢が、「信頼」という形になって自分にも還元されます。
そういう、謂わばこの仕事にとって当然の常識を、当然のようにボスから教えてもらえた自分は幸せであると思っています。
書籍紹介からは大きく外れてしまいましたが、盆休み前の多忙な時期に、ふとそのようなことを思い出しました。