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こんにちは、弁理士の宮﨑浩充です。
プリズンホテル
浅田 次郎 著
(集英社)
数多い著者の作品のうち、私が最も好きな本です。
いろんなブログなどで紹介されていますが、先週からBSジャパンでドラマが始まりましたので、この機会にここで紹介したいと思います。
内容についてはご自身で読んでいただくのが最も良いでしょう。
私がこの本に出会ったのは2006年の秋です。
なぜ覚えているのかというと、外国出張の際に携帯したのがこの本だったからです。
忘れもしません。関西国際空港内の書店で偶然見つけ、面白そうなので出張中の暇つぶしになればいいや、という程度の気持ちで買ったのです。
ところが、読み始めると物語の中に引き込まれてしまい、飛行機の中、バスの中、ホテル内、挙げ句にトイレの中まで持ち込んで読み耽っていました。
おかげで出張中は完全に寝不足でした。
この本、笑いあり、涙ありの感動作です。
このようにサラリと書いてしまうと、「ふーん、そう。」で終わってしまいますが、涙の場面では、それこそ鼻水を垂らしながら号泣するほどに泣かされますし、笑いの場面は腹筋が痛くなるほど笑わされます。
著者が描く数々の登場人物達の強さや優しさ、そして純粋な心が、読む者の心にストレートに訴えかけてくるのです。
ところで、この本は第1巻から第4巻まであり、第1巻が夏、第2巻が秋、というように巻ごとに季節が移り変わっていきます。
なぜ第1巻が夏なのか?
それは、最終巻である第4巻を春にするためです。
第4巻では、物語の中で桜が実に美しく描かれています。そして、冬を経てきた桜の蕾が一斉に開花するように、登場人物達の人生が大きく花開いて物語は大団円を迎えます。
元気をなくしたときやつらいとき、私はこの本を読み返してきました。
そして、幾度となく力をいただいてきました。
私にとっては、そういう本なのです。
偶然にもこの本に出会えた自分は幸せだと本気で思っています。