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こんにちは、弁理士の宮﨑浩充です。
特許出願の中間手続基本書〔第4版〕
大貫 進介 著
(発明推進協会)
標記の本は、中間手続に関する実務上の基本事項を解説したものです。
著者も述べられているように、この本は平成28年4月までに改訂された審査基準および審査ハンドブックを全て盛り込んであり、最新の判決例もフォローしているものです。
拒絶理由通知を受け取ると、(依頼者には申し訳ないですが)私はワクワクします。
審査官が立てた論理の道筋を頭に入れ、どのような対応ができるのか、依頼者にとって最大の利益を獲得できるのはどの方策かを考えます。頭を使って対応策を考えることが楽しいのです。
おそらく、こう考えるのは私だけではないでしょう。
新人から大ベテランの先生方まで、およそ弁理士であれば、拒絶理由をくつがえすということに、楽しさを感じずにはいられないのではないかと思います。
この本には、そのような対応策を考える際のヒントが盛り込まれています。
それは、けっして奇策を開陳するというようなものではありません。
判例や審査基準を正しく理解した上で、正しく思考を深めてベストの対応策にたどり着くための過程が、ていねいに説明されているのです。
明細書の書き方を指南する本と同様に、中間手続に関する本も最近では多く出版されています。
迷ったときには参考にできる良書も多いのですが、まれに独善的な奇を衒ったメソッドが書かれているものもあります。
本書は、オーソドックスな、そしてハイレベルな良書であると私は思います。